本番で緊張しないためには?
- 実佳 匂坂
- 2024年6月27日
- 読了時間: 4分
これからの夏〜秋にかけて、発表会やコンクールといったイベントが多い時期ですね。
本番で練習の成果を存分に発揮して、いい演奏がしたい!でも緊張でなかなかうまくいかない…
そんな方も多いのではないでしょうか?
緊張しないためにはどうしたらいいのか?
という問いに対して、期待を裏切るようで申し訳ないですが、緊張しなくするのは難しいです。私自身今でも本番では緊張します。
しかし、緊張してもしっかり練習の成果を出せたら良いですよね。
本番での緊張をどうしたらいいのか、自分の経験からお話したいと思います。
目次

1.なぜ緊張するのか
そもそもなぜ本番で緊張するのでしょうか?
その原因は、たくさんの人に「見れている」という意識と、失敗したらどうしようという「不安」が大きいのではないかと思います。
ピアノに限った話ではないですよね。
人前で何かを発表したりするのは誰でも緊張しますし、何か変な失敗をして、見てた人に何か言われたら…と不安になります。
緊張すること自体は決して悪いことではありません。本番を成功させたいと、しっかり意識している証拠です。(失敗してもいいや〜と適当に思っている人はきっとそんなに緊張しないですよね)
プロの演奏家でも緊張する人はいます。緊張しても上手く演奏できる人は、うまく対処する方法を知っているのです。

2.本番に向けて事前にできること
私が本番で緊張しても上手くできるように事前にやっていることを2つご紹介します。
①ひたすら練習
練習でできていないことは絶対に本番でもできません。
練習で100%できていても本番で失敗することがあるくらいです。
本番を成功させたいなら、まず練習でしっかり弾けるようにしましょう。
一回やってみて上手くいったらOKではなく、何度も繰り返しやってみてください。
100回弾いて100回とも上手くいったら素晴らしいですし、何回も弾いているうちに新しい課題も見つかってくると思います。
何度も繰り返し練習することは自信にも繋がります。また、たくさん練習したのだからきっと大丈夫、と本番前に自分を落ち着かせる事も出来ます。
②本番と同じように誰かに聞いてもらう
家族など身近な人に本番だと思って聴いてもらいましょう。
たとえ聴いている人が一人でも、意外と緊張するのではないでしょうか。
そんないつもとは違う状況で弾くことで、普段なら弾けるところで上手くいかないなど、自分の弱い箇所を発見することができます。
聴いてもらってうまく弾けた場合は、緊張してもしっかり弾けるから大丈夫だ、と自信になります。
自分が大学の頃は、必ずピアノの試験前に友人や同じ門下で試演会と言って本番のようにホールで聴き合う会がありましたし、プロの演奏家でも演奏会前にリハーサルを行うことがほとんどです。
誰かに聴いてもらう、というのは本番に向けてとても良い練習になります。
3.本番直前にやるべきこと
本番直前、指慣らしも多少は必要ですが、何となく不安だから、と練習ばかりしていると疲れてしまいますし、焦った気持ちで弾いていると失敗ばかりで余計不安に…なんて悪循環になってしまいます。
これまでたくさん練習してきた自分を信じ本番に備えましょう。
①出番に向けて集中する(心の準備)
1日緊張モードだと本番前に疲れてしまうので、本番の◯分前には気持ちは切り替える、というのを決めておきましょう。
その時間になったら、一人になり気持ちを本番にむけて集中させましょう。
自分の録音を聴く、楽譜を見直す、指を動かす、など自分が本番に向けて気持ちを落ち着かせたり集中したりすることができるルーティンがあると良いと思います。
②舞台に出る直前にストレッチをする(身体の準備)
緊張すると体はどうなるでしょうか?
おそらく多くの人が体が硬くなって、心臓がドキドキと速くなるのではないでしょうか。
体に力が入って硬くなってしまうと、いつものように指が動かなくなってミスをしてしまい、余計に気持ちが焦るという悪い循環にはまってしまいます。
また、鼓動が速くなると気持ちも焦ってテンポが速くなり、失敗することもよくあります。
こうならないよう、自分は舞台に出る直前に体の力を抜くストレッチや深呼吸をして気持ちと呼吸を落ち着かせています。
ストレッチは指や腕だけでなく、背中、肩、首など身体全体をほぐします。
運動も同じですよね。
体育の前には必ず準備体操をしますし、スポーツ選手もレースの前にはウォーミングアップを行います。
ピアノも言ってみれば一種の運動なので、満足のいくパフォーマンスができるよう、本番に向けて身体の状態を整えましょう。

いかがでしたか?
少しでも皆さんのお役に立てたら嬉しいです。
本番で練習の成果を存分に発揮できますように!
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