家でピアノの練習は必要?
- 実佳 匂坂
- 2024年5月9日
- 読了時間: 5分
更新日:3月27日
ピアノのレッスンは週に1度通っている人が多いと思いますが、通っているだけでは上達しません。もちろん習っていない人に比べたら弾けるようにはなるかもしれませんが、上手になりたいと思ったら家で練習することが不可欠です。
今日はピアノを習っている方や、その保護者の方向けに、自宅での練習について書きたいと思います。
目次
1.練習は毎日必要?

結論から言います。練習は毎日必要です。
きちんと毎日できる人ほど間違いなく上達します。
単純に毎日30分練習する人と、週に一度30分のレッスンに通う人と比べると、時間だけで約7倍もの差が生まれます。
勉強に置き換えてみても毎日家で勉強する人と、そうでない人、どちらが勉強ができるか言うまでもないですよね。
それではなぜ毎日必要なのでしょうか。
ピアノは指を使った運動の一種です。
赤ちゃんは歩くのが難しいですが、成長するにつれ1歩歩けるようになり、10歩歩けるようになり、いつの間にか歩こうと意識しなくても普通に歩くことができるようになります。これは転んだりしながらも、毎日「歩く」という運動を繰り返し行っているからです。
それと同じでピアノも初めは左右の手の指をばらばらに動かすのが難しくても、間違えたりしながら、繰り返し練習することでだんだん両手で難しい曲を弾けるようになってきます。
上達への近道は、「歩く」と同じレベルで自然と指が動くようになるまでとにかく毎日練習することです。
2.どれくらい練習するのがいい?

練習の量については、どのあたりのレベルの曲をやっているかによってもだいぶ変わってきます。
例えばピアノを習い始めた4歳程度のお子さんなら、曲も短いので5~10分くらいでも良いと思います。まだ一人で練習できないお子さんは、保護者の方と遊び感覚で楽しく弾けると良いです。
バイエルに入って曲数も増えてきたら、だんだん時間も増やしましょう。
少なくとも1曲あたり10~15分はできるといいですね。
時間で区切らず、毎日何回弾く、と決めて練習するのも良いと思います。
バイエル程度になってくると、曲の難易度も上がってきます。
1曲あたり30分程度はできると良いと思います。
譜読みの段階では片手・両手の回数を決めて行うのも良いですが、難しい部分が分かってきたらその部分の集中的な練習も必要です。
難しい部分の練習は少し億劫に感じると思いますが、弾けないまま放置していても曲として良い仕上がりにはならないので、毎日頑張って取り組みましょう。
毎日やっていると何日か経った頃に必ず弾けるようになっています。
たいてい難しい部分はその曲のかっこいい部分です!(笑)
弾けるようになったらその部分はきっと好きになれることでしょう。
練習時間が増えてきたら、集中力のことも考え、1回30分などと決めて、一日の中でも何回かに分けて行うのも良いと思います。
3.習慣化するために

私の教室では、小学校低学年以下でピアノを始められたお子さんにはレッスンノートをお渡しています。
これは練習できた日の枠には色を塗ってもらい、1週間の練習回数が目標より多いとシールを貼れるというものです。
もちろん毎日練習するのが最終目標ですが、当教室では生徒さんごとに達成できそうな週の目標回数を自分で決めてもらっています。
達成出来たら次は回数を増やし、最終目標に近づけていきます。
どうしても練習できないお子さんには、何時になったら練習する、練習したらゲームをやっても良い、遊びに行っても良いなど、家でのオリジナルルールを決めるのも良いと思います。
目標の回数が達成出来たら、曲の仕上がりがどうであっても、まず練習したという努力をたくさん褒めましょう。
目標を立てる→達成する→褒めてもらえる→もっと頑張る
この好循環ができたら自分から進んでピアノにむかう日もきっと増えるのではないかなと思います。
4. 毎日練習するメリット

毎日練習することによって得られるメリットはたくさんあります。
ここでは私が特に大きいと感じる3つのメリットについて書きます。
まず第一に、当たり前ですがピアノの上達のスピードが速くなります。
練習は毎回復習から始まります。前回の練習から日にちが開いてしまうと、まず前回弾けるようになったところまで戻すのに時間がかかります。そこで練習をやめてしまうと、せっかく練習したのに実際には何も進歩していない、ということになってしまいます。
毎日練習すれば、ある程度前日の記憶が体に残っているので、復習の時間は短く済み、上達のスピードが速くなります。
2つ目は、毎日コツコツ続ける力が身につく、ということです。
勉強でもスポーツの練習でも毎日続けるのって大変ですよね。
でもピアノの練習を毎日続けることができれば、自分はコツコツ努力する事ができるんだ、という自信がつきますし、その力はピアノ以外のいろんなところで必ず役に立ちます。
3つ目は自分で考える力が身につく、ということです。
たくさん練習していても、なかなか弾けるようにならない部分があったとします。
その時、これだけ練習しているのに弾けるようにならないのは、何か練習の方法に問題があるのかな、と気づくはずです。どういう練習をしたら弾けるようになるかな、とか、過去に取り組んだ曲ではこんな練習方法を教えてもらったな、と自分で考えるのではないでしょうか。
課題に対して自分で解決策を探す、これが当たり前にできるのはとても大きな強みになります。
いかがでしたか?
毎日の練習の必要性を改めて確認できたのではないでしょうか。
つらいと思うような練習はなかなか続かないと思うので、ピアノをたくさん練習して褒めてもらえた、難しい曲を弾いてすごいねって言われたなど、練習を頑張ってよかった!と思えるような場面がたくさんあると、楽しく続けられるのではないかなと思います。
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